ワンピース627話



第627話
【かたじけない】

扉絵:バラティエ 連結式鉄板焼艦“ナスガシラ号”


【リュウグウ王国王妃 オトヒメが凶弾に倒れた――】


「犯人を仕留めたぞぉー!!!」

「コイツだ間違いない!!!」


ジンベエ
「何モンじゃあ!!!」


兵士
「ジンベエさん!!!」


ジンベエ
「・・・・・・」


撃たれた人物を見ている・・・


ジンベエ
「隠せ・・・」


兵士
「!?」

「ジンベエ親分!!」


ジンベエ
「・・・!これまでの王妃の苦労の日々はどうなる!!あんまりじゃないか!!」


ホーディ
「これが・・・現実でしょう」


ジンベエ
「違う!!コイツは海賊じゃ」


ホーディ
「事実は事実!!」


ジンベエ
「よせ・・・ホーディ!!」


ホーディ
「人間がァ!!我が国の・・・王妃を殺したぁ〜〜!!!」

「オトヒメ王妃を殺したのは人間だぁ〜〜〜!!!」


兵士・民
「ウウ・・・!!何だこの仕打ちは・・・!!」

「人間が・・・」

「共に生きようと歩み寄る我々の心を・・・!」

「打ち砕いた・・・!!」

「私達の愛する人の命を・・・奪い去った・・・!!」

「お前が死んでもオトヒメ様は戻らないんだ!!人間!!」

「神も仏もないのかこの世には・・・」

「無情過ぎる・・・無情過ぎる・・・!!」



【竜宮城「甲殻塔」】

「国王はまだ甲殻塔に?」

「ああ…ご自分では衝動を抑えきれないと…」


〜回想〜

ネプチューン
「鍵を閉めろ!!」

「わしの殺意が治まるまで決して開けるな」

〜回想終わり〜



左大臣
「犯人は銃を持っていましたので兵士が撃ちました・・・人間でした・・・」


ネプチューン(甲殻塔の中から)
「・・・左大臣・・・わしなら相手が丸腰でも・・・殺した」


左大臣
「!」


ネプチューン
「オトヒメは・・・それを許さんじゃろう」

「復讐の連鎖はいつ始まったのか解りはせん・・・殺せばその輪に組み込まれるだけ・・・」

「そしてそれを見た子供らの目は鋭く荒んでゆく・・・・オトヒメの言う事は・・・頭じゃ理解しとる・・・他人事ならな」

「だか我が妻を殺した者を・・・!!なぜブチ殺してはならんのか!!」

「わしには到底わからんのじゃもん!!」

「わしはこれまで戦士として数々仲間の敵討ちをした・・・!!攻め来る人間逹を幾人も討ち取った・・・!!」

「じゃからわしはオトヒメの活動を手伝う資格もないと・・・ただ見守った」

「潔白なる者が死に・・・わしが生きてどうする!!オトヒメの想いをわしが引き継いでも矛盾が生じるばかりじゃもん・・・!!」

「―しかし人の心は移ろうもの・・・矛盾だらけです・・・・魚人も・・・・人間も」


兵士
「国王様!奇妙な出来事が」


ネプチューン
「どうしたというのじゃもん・・・」


しらほし
「どこにいてもこのお手紙が飛んで来るのです」


フカボシ
「もう5通目です!!父上様!!」


ネプチューン
「恋文!?しらほしはまだ6歳じゃ!!」


ネプチューン
「バンダー・デッケンとは?」


フカボシ
「代々海賊をやっておる一族です」


ネプチューン
「子供達を葬礼には出すな。まだ狙撃手の仲間がおるかもしれん」

「そしてこのデッケンという海賊即座に捕らえろ!!」


兵士 「はっ」



【海の森―】


「ザザ・・・みなさん!!」



「モニターが・・・!」

「フカボシ王子!!」


ネプチューン
「フカボシ・・・」


フカボシ
「母は・・・言いました」

「本物の“タイヨウ”の下まで、もう一息――」

「2年後の“世界会議”には皆さんの心が・・・間に合わないかも知れないけど6年後もあります・・・10年後もあります」

「母の願いは私達が生涯をかけて引き継いでゆくと決めました」



「・・・王子達・・・!!」


フカボシ
「今回の事件での心変わりもあるでしょう」

「燃え残った署名も・・・全て破棄します!!一から始めましょう」

「またいつか・・・!!みんなの心の傷が癒えた時・・・」

「一緒に“タイヨウ”の・・・夢を見ましょう・・・!!」

〜回想終わり〜


ジンベエ
「その10年後・・・フカボシ・リュウボシ・マンボシ、3人の王子を筆頭に・・・王や姫もモニターで呼びかけ・・・」

「その努力で、再び国民の署名は大きく集まっておる・・・!!」

「――これがここ16年程のこの島の差別との戦い・・・」

「そして“魚人海賊団”の成り立ちじゃ・・・お前さんの故郷を苦しめたというアーロンは・・・」

「――つまりわしの弟分なんじゃ・・・!!責任を感じとる!!」

「何かあればどこにでもわしらが飛んでいくつもりじゃったが、アーロンは近くの海軍を買収し【海軍本部】に情報が届かん様に手を回しておった・・・」



(ルフィ寝てる・・・)


サンジ
「よぉし腹を切れ貴様ァ!!」

「それでも許すわけじゃねぇがちったぁナミさんの気も紛れらぁ!!」


ナミ
「やめてサンジ君!!全くこの人に悪意はなかったじゃない」


サンジ
「しかしだなナミさん」


ジンベエ
「なんなりと処分は受ける!!」


ナミ
「やめて!私が嫌いなのはアーロン!」

「――とにかくあんたがアーロン一味の黒幕じゃなくてよかった・・・だってルフィの友達なんでしょ?」

「確かにアーロン一味にはひどい目にあわされたけど・・・そんなひどい渦の中出会った仲間もいるのよね!」


サンジ
「ナミさんそれおれのことじゃない?」


ナミ
「全部繋がって私ができてんの!!魚人だからって恨みはしないわ」

「――だから私の人生に勝手に謝らないで!!」

「捨てたもんじゃないのよ?今楽しいもん」


ハチ
「ニュ〜・・・ナミ〜・・・」


ジンベエ
「・・・何ちゅうもったいない言葉・・・」

「かたじけない・・・!!」


フランキー
「うお〜う わかるぜアニキの辛ェ立場!!おめぇ男だジンベエ!!」
「タイガーもよう・・・オトシメもようう!!おれァ大好きだぜ魚人族〜〜!!」


サンジ
「うっせーフランキーてめぇ」


ナミ心の声
(・・・そんなに苦しんでたんだ・・・)


サンジ
「――でおめぇはいつまで寝てんだよ!!」


ルフィ
「ぶほ」

「・・・ん?」

「・・・ああ・・・!!」


ルフィ
「で、ジンベエ!!弱虫の母ちゃんが捕まえた強盗はどうなった?」


サンジ
「お前ほぼ寝てたろ!!オープニングだよそれ!!」


ナミ
「あんた、しらほしって言うの?」


チョッパー
「お前海王類と友達なのかー!?」


ケイミー
「ナ、ナミちん!!チョッパーちん!!女王様だよ」


しらほし
「・・・はいっ・・・あっ・・・!!申し訳ございませんっ お母様の事思い出してしまって涙が・・・!!」


ナミ
「立派なお母さんだったのね」


しらほし
「!」

「はいっ!!」


しらほし
「ナミちん様初めてお会い致しますのに・・・なんだかほっと致しますね」


ナミ
「そお?」


ケイミー
「あ!人魚姫様“ナミちん”はあだ名で」


ナミ
「境遇が少し似てるからかな・・・」


ジンベエ
「――ではすまん・・・時間を取った・・・竜宮におる者を確認するが・・・ホーディとその一味が攻めて来て」

「国王と兵士が捕らわれ・・・お前さんらの仲間達が四人動向不明」

「今ある情報ではここまで…」


ハチ
「ニュ〜・・・ジンベエさん・・・」

「ホーディの計画通りなら今頃国中が、もっとひどい事になってるハズだぞ・・・」


ジンベエ
「そうかハチ!お前魚人街におったのならホーディの計画を知っとるのか・・・!?」

「あの男・・・軍を出た後魚人街で何か企んでおるとはふんどったがわしの前では決してしっぽを出さなんだ」


ハチ
「ああ・・・知ってる」

「・・・ホーディはアーロンさんを越える程の“人間嫌い” 魚人族の恨みと怒りだけを食って育ったような男なんだ・・・」

「だけどあいつには明らかにアーロンさんと違うところがある・・・アーロンさんは人間を蔑むけど同族の魚人には手を上げない“種族主義者”」

「でもホーディは人間と仲良くしようとする魚人にまでも容赦なく手をかける・・・」

「今年は4年に一度の「世界会議」が開かれる年だろ・・・署名もたくさん集まって・・・」

「今回、いよいよネプチューン王が世界に対して魚人島移住の意志を伝えに行く予定だ・・・」


ジンベエ
「・・・それを阻止するのがねらいか!!」


ハチ
「ニュ〜・・・いや、阻止だけじゃ終わらねぇ・・・・」


チョッパー
「わーー!!森からでっけー電伝虫!」


デン
「映像電伝虫だ!モニターが作動するぞ」



「ザ・・・ザザ・・・」

「あーザザ・・・」


ナミ
「あ!!」

「あいつだわっ!!」


ホーディ
「あ〜・・・全魚人島民――・・・・」

「聞こえるか?・・・おれは・・・」

「魚人街の「新魚人海賊団」船長・・・・」


ジンベエ
「ホーディ!!!」


ホーディ
「ホーディ・ジョーンズだ・・・!!」


第627話 終わり
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